人は見下す対象をつくりたがる生き物
前まで、とある工場の下請けの小さな会社で働いていた。
で思う。
下請けなんかで働くもんじゃない、と。
下請けは利益率が低すぎる。
利益を出すための条件が過酷だから、労働環境は必ずブラックになる。
労働者ががんばっても赤字経営で、経営者が常にいらいらしてる、お先真っ暗のブラック会社で数年働いたが、下請けなんかで働くもんじゃない。
でそのころ、バス通勤をしていた。
勤めるときK社長は「通勤手当出すよ」と自慢げに言ったが、通勤定期の半額しか支給されなかった。
バス通勤で会ったお姉さんの話は前に書いた。
このバスより一本遅いバスに乗っていた時期もある。
そのころは、特別支援学校の学生に囲まれてのバス通勤だった。
彼らは奇行が多くて、なかなかにきつかった。
ある朝、こんなことがあった。
バスの車窓に、信号待ちする黒人男性の姿が見えたのだ。
特別支援学校の男子学生が、窓の外の黒人男性を指差して、馬鹿にしたのだ。
そして、となりに座る男子といっしょに笑っていた。
そのとき、人間の醜さを痛感したよね。
差別される側のはずの特別支援学校に通う知的障害のある少年が、外国から来た黒人男性を見下す言動をして、差別していた。
あの男子学生は、黒人男性から罵倒されても、文句は言えないと思う。